2022年9月3日(土)、夜更かしをした。午前11時に寝て、19時に起きた。町内放送では、鹿児島〜屋久島間のフェリーが欠航するという情報を伝えていた。理由は、台風が接近しているからだ。
午前6時半から散歩に出た。宮之浦の天気は、おおむね晴れ。鉈折岳の上空には、半円状の虹が架かっていた。特に、霧が漂う南西の方角では、虹の色が鮮やかだった。
宮之浦川ではイソシギが活発に動き回っていた。フナムシを食べていたのだろうか。水面や石を突いていた。
虹を見て上機嫌になった私は、「憩の森」という公園まで足を伸ばした。ヒヨドリやキジバトの鳴き声を聴きながら、誰一人いない林の中を歩いた。ヒヨドリをはじめ、メジロやヤマガラの姿を目撃した。
「いつもの鳥しか発見できなかった」。そう落ち込んでいた矢先、見たことのない小鳥が視界に飛び込んできた。鮮やかな黄色の体を持つ、オスのキビタキだ。細かく言えば、屋久島や沖縄などに分布している、亜種のリュウキュウキビタキだろう。
美しい鳥に出会えて、嬉しく感じる一方、後悔も残った。鳴き声を聴けなかったことだ。ウェブサイトで調べる限り、美しい声でさえずるらしい。
撮影に関する後悔もある。鳥にピントが合わなかったからだ。鳥は体が小さい上に、素早く動くから、撮影するのがとても難しい。
リベンジを果たすべく、もう一度この鳥に会いたい。留鳥なのか夏鳥なのかは判然としないが、とにかく1日でも長く屋久島で暮らしてほしい。