2022年10月21日(金)、徹夜した。午前11時過ぎに家を出て、屋久島空港へ向かった。大学時代の友人を迎えに行くためだ。今日から3日間、友と2人で島を巡る。
私達は島北西部の永田地区に向かった。移動手段はバス。4日間乗り放題のチケットを購入したため、明日以降もバスを使う。チケットの価格は4000円だ。
午後の永田は、のどかだった。観光地であるいなか浜を除けば、出歩いている人はほとんどいなかった。農地の電柱にはチョウゲンボウが留まり、永田川の清流ではトビやオオバンが休んでいた。
一里川展望所という夕景が見える場所で、帰りのバスを待った。
ここでは、大阪で暮らす男子大学生に出会った。快活な人だったことに加えて、大学での専攻分野が私と同じだったため、会話が弾んだ。展望所を離れた後も、一緒に晩御飯を食べた。
この若者は現在、バイクで日本を一周している。今年の8月初旬に大阪を発ち、北海道まで北上。その後、本州や四国などを経由し、今朝から屋久島を巡っているという。
バイクで転倒するなど、トラブルに見舞われながらも、充実した旅を送っているようだ。北海道では、リアカーをひきながら200日間歩いている人に出会ったという。
「完璧主義な性格だったが、旅を通じて、諦めることができるようになった」。若者はこのような趣旨のことを語っていた。旅行中は、自分ではどうしようもできない出来事に遭遇しやすいからだ。納得感のある話だった。