2022年7月14日(木)、午前5時に起きた。早起きしたのは、屋久島有数の観光地である白谷雲水峡を訪れるためだ。噂に違わぬ、素晴らしい自然を体感できた。
車で白谷雲水峡の入り口に向かった。父の運転で、宮之浦から約10kmの道のりを走る。午前7時ごろに到着し、そこから歩いて山道を登った。
行程の序盤に楽しませてくれたのは、白谷川の渓谷。山から下ってきた水が、しぶきを上げながら、巨岩の間を流れ落ちていた。
吊り橋を過ぎると、深い森が続く。苔むした岩が美しかった。
行程の中盤以降は、歩きづらかった。傾斜が激しかったり、道が水浸しになっていたりしていたからだ。極端に言うと、小さな川の中を歩いているようだった。そのような場所では大抵、黒く細いトンボが舞っていた。
休憩を数回挟みつつ、3時間ほど歩いた。着いたのは「太鼓岩」。九州最高峰の宮之浦岳など、屋久島の山並みを一望できるポイントだ。
登山客が少ない時間帯だったため、太鼓岩には、私達以外におじいさん1人しかいなかった。そのおじいさんは、「春には山桜が見えるよ」と教えてくれた。
往きと同じ経路を辿り、13時過ぎ、スタート地点の駐車場に戻った。途中、登山靴の底がめくれるというハプニングに見舞われた。幸いにも、マジックテープのついたバンドを持っていたため、それを靴底に巻きつけて、応急処置を施した。
自宅に帰る途中、見晴らしの良い場所に車を停めた。雄大な景色の奥には、宮之浦の街が見えた。白谷雲水峡は当然だが、ここも再び訪れたい。