2024年2月5日(月)、午前11時半に起きた。東京で雪が降ったこの日、屋久島は暖かかった。風は強く、家のなかにいても風の轟音が聞こえてきた。
13時ごろから散歩に出て、宮之浦の林道を歩いた。地面に落ちていたのは、フウトウカズラの赤い果実だ。実を啄もうとする鳥の姿はなく、蝿らしき黒い虫が集まってきていた。
林道脇の低木が、白い花を咲かせ始めていた。茎は崖から横に向かって伸び、大きくしなったその姿は、魚をとらえた釣り竿のようだった。
花の見た目からして、バラ科であることは間違いないはずだ。花のつき方や棘の少なさを踏まえ、リュウキュウイチゴではないだろうかと私は思っている。