【131日目】秒速50mの嵐

2022年9月18日(日)、午前4時に起きた。屋久島に上陸した台風14号は、報道によると「過去に例がない危険な台風」らしい。もちろん私は出歩かずに、台風が過ぎるのを自宅でじっと待っていた。

 

午前中は、東から西へ暴風雨が吹いていた。13時ごろに風は一旦弱まるものの、しばらく経つと、再び暴風雨が自宅周辺を襲い始めた。風向きは午前中と逆で、西から東へと吹いていた。

 

風が強くなるたび、家の壁や窓が揺れた。窓などの破損に備えて、私は壁からなるべく離れた場所をウロウロしていた。

自宅の換気扇。強風が吹くたびに、高速で回転していた。翼が飛んでくることも覚悟しながら、自宅で過ごした

 

気象庁によると、屋久島町では午前11時51分に、最大瞬間風速50.9m/秒を観測したようだ。私が感じた強風のピークも、その時刻前後だ。外から聞こえてくる風の音は、窓が開いているのではないかと思うほど激しかった。

 

焦ったのは、午前7時過ぎに停電したこと。IH調理器と冷蔵庫が使えなくなったので、ヨーグルトや煮卵など早く腐りそうな食品を食べ切った。

 

ブレーカーを切っていたため復旧時刻は分からないが、遅くとも13時過ぎには停電が解消していた。16時手前にも再び停電したが、1時間足らずで回復した。

 

「停電が長引いていたら」。そう考えるだけでゾッとする。最初に停電した朝の時点で、スマートフォンの電池容量は残り半分、モバイルバッテリーの容量はほぼゼロだったからだ。

 

幸いにも、自宅で断水は発生していない。町内放送によると、島内には断水している地域があるらしい。復旧作業は困難で、今日中の回復は見込めないとのこと。明日、給水車が出動すると知らせていた。

 

備蓄と避難について反省

今回の台風を受けて、反省したのは食事についてだ。停電に備えて、ゼリー飲料や缶詰などを大量に備蓄しておけばよかった。カセットコンロも用意しておく必要があった。IH調理器しか持っていないので、停電中はカップ麺を沸かすことさえもできなかった。

手持ちの保存食。もっと買っておけばよかった

 

避難すべきだったかどうかも考えた。自宅に留まった現状において、大きな問題は生じていない。ただし、浸水や断水が発生したり、停電が長期化したりしていれば、私は窮地に陥っていただろう。避難所で過ごす方が無難だったというのが、現段階の考えだ。

 

避難しなかった理由は、第一に、私がこの台風を舐めていたからだ。

 

もう一つ、避難所に無事辿り着けるか不安だった、という理由もある。「高齢者等避難」の発令に気づいた昨日の昼の時点で、雨風ともに強くなっていた。「避難指示」を把握したのは昨晩のこと。避難所まで歩いて向かうには、外が暗すぎた。

 

町内放送とヘッドライトがありがたかった

一人で自宅にこもり、台風の状況を見守るのは、想像以上に寂しかった。町内放送で流れる災害情報がとても心強く感じた。

 

普段はスマートフォンのライトを懐中電灯として使っているが、今日はヘッドライトを手元に置いていた。停電中は極力、スマートフォンの充電を減らしたくなかったからだ。ヘッドライトは結局、ブレーカーの操作にしか使わなかったが、もし停電が長引いていれば、さらに活躍しただろう。

2件のコメント

  1. いつもひっそり読んでいます。
    無事で何よりです、島根も大変でした。

    非常食少なくて笑っちゃいました笑

    1. 見ず知らずの方に読んでいただけるなんて、ありがたい限りです。
      お気遣いいただきありがとうございます!
      台風が去ってからすぐに、非常食のゼリー飲料を大量購入しました!

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