2022年9月28日(水)、午前11時半に寝て、19時半に起きた。秋晴れの爽やかな日だった。
午前6時過ぎに家を出て、宮之浦川沿いを歩いた。昨日のようなカワセミとの出会いを期待したが、それは叶わなかった。
今日の大きな出来事は、司馬遼太郎の「殉死」を読み終えたことだ。この本は、明治時代の軍人・乃木希典の生涯を描いている。乃木希典といえば、日露戦争で旅順攻略に当たったことや、明治天皇の後を追い自害したことで有名だ。
「軍人としては無能だが、精神は軍人そのもの」。殉死が描く乃木は、こうした特徴の人物だ。司馬遼太郎の「坂の上の雲」では能力面についての内容が目立ったが、「殉死」では精神面についての説明が多かったと思う。
精神性に関する説明のなかで、特に印象に残ったのは、陽明学という思想についての記述だ。
陽明学の系譜には大河ドラマが似合う、劇的な生涯を送った人たちが名を連ねる。例えば、西郷隆盛や大石内蔵助、大塩平八郎、河井継之助などだ。その末端に乃木希典がいるという。興味深く感じた。