2022年10月3日(月)、午前4時半に起きた。15時から散歩に出て、宮之浦の街を歩いた。火之上山埠頭にはクルーズ船「にっぽん丸」が来ていた。夏前に目撃して以来、久しぶりにクルーズ船を見た。
10羽前後の大きな鳥が上空を旋回していた。鳥の種類は、タカの仲間だろう。飛行高度は、数百mあるように見えた。トビが普段飛んでいる位置と比べると、はるかに高かった。
私が目撃したのは、恐らく鷹柱だ。鷹柱が発生している時、タカたちは上昇気流に乗って舞い上がっている。群れの様子を横から眺めると、一つの柱のように見えることから、鷹柱と呼ぶらしい。タカの仲間が越冬地へ向かう、秋の季節に見えるという。
島民たちは鷹柱を指差しながら、興奮気味に何かを語り合っていた。屋久島では鷹柱が秋の風物詩になっているのだろうか。
鷹柱について調べるなかで、面白い論文を見つけた。「都市気候に影響を及ぼす上昇・下降気流の実態調査」という論文だ。空気調和・衛生工学会近畿支部の2009年の学術研究発表会論文集に収録されている。筆頭著者は関西大学の石田結樹子さんだ。
この論文では、鷹柱の場所や日時を基に、上昇気流の発生場所の特徴を調査している。建築分野がメインの学会において、建築とは全く違う手法をとった研究があることに、面白さを感じた。