2022年11月25日(金)、午前4時に寝て、13時半に起きた。散歩に出たのは、14時半から。海岸で2羽のウミウを目撃した。その後、宮之浦の内陸部にある牛床詣所(うしどこもいしょ)に向かった。
牛床詣所は、里における山岳信仰の聖地。信仰の重要な行事「岳参り」の際、男性たちは山に詣でて、その家族がここで男性たちを出迎えたという。岳参りに参加できない女性や子どもは、日頃から牛床詣所で拝んでいたそうだ。
こぢんまりとした空間だった。針葉樹やシダ植物などが無数に生えるなか、鳥居と祠(ほこら)がひっそりと立っていた。祠の屋根は葉っぱと苔に覆われて、森と一体化しているようだった。
2人の女性が牛床詣所に来た。ヤマガラやウグイスの鳴き声が響くなか、2人は祠の前に座り、楽器を演奏していた。
幸運にも私は、彼女らと話すことができた。楽器の名前は、ライアーというらしい。映画「千と千尋の神隠し」の主題歌「いつも何度でも」で使われているものだ。
女性たちは石川県から屋久島に来ており、明日、コンサートに参加するそうだ。会話の流れで、私もコンサートを鑑賞させていただくことになった。