2022年8月13日(土)、午前3時半に起きた。今日の予定は縄文杉の見学。往復約20kmのトレッキングに向けて、午前4時過ぎ、宮之浦地区からバスに乗った。東の低い空には、オリオン座の三つ星が輝いていた。
屋久杉自然館でバスを乗り継ぎ、出発地点である荒川登山口に向かった。登山口では、友人の大学時代の後輩に偶然出会った。とても気さくな人で、初対面の私でも話しやすかった。
登山客は午前6時ごろから順々に出発した。行列をなし、トロッコ道をひたすら歩く。この道は以前、伐採した木の搬出に使われていたとのこと。とても歩きやすかった。道中に、清潔感のあるトイレが数箇所設置されている点もありがたかった。
鹿や猿など、色々な動物に出会った。最も驚いたのは蛙だ。大きさは、人間の手の甲と同程度。茶色い体に無数のイボがついていた。種類はニホンヒキガエルだろうか。逃げ足が遅かったため、じっくり観察できた。
植物としては、紫陽花のようなフォルムの、白い花が目に留まった。種類は不明だ。
折り返し地点である縄文杉に着いたのは、午前9時45分ごろ。先客がデッキの上で記念撮影をしたり、座って巨木をぼんやり眺めたりしていた。
往路・復路ともに、ハイペースで歩いた。休憩も短く済ませた。帰りのバスに間に合うか不安だったからだ。
14時ごろ、出発地点である荒川登山口に戻った。復路の後半で大雨に見舞われたものの、基本的には歩きやすい天気だった。往復にかかったのは8時間。一般的な所要時間よりも2、3時間早かった。私たちより先に戻っていたのは、十数人だった。
15時発のバスに乗り、荒川登山口を後にした。50人ほどの乗客のうち、半数近くが爆睡し、首を傾けていた。修学旅行のバスを思い出した。